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宮崎市のマンションの給排水管はいつ更新すべきか|国交省の目安と管理組合が判断材料をそろえる5つの手順

「そろそろ給排水管の更新が必要です」。そう言われたとき、理事会はそれを検証する材料を持っているでしょうか。配管はコンクリートの中と配管スペースの奥にあり、住民が現状を確認できません。この記事では、宮崎で設備工事を手がけてきた立場から、更新時期の目安と、管理組合が判断材料をそろえる手順を整理します。
30秒でわかるこの記事
・国土交通省の参考周期では、屋内共用給排水管の更生は19〜23年、取替は30〜40年。ただし築年数だけで決めず、調査・診断の結果で判断します
・対応の選択肢は更新、更生、部分補修・経過観察が中心で、部分更新や配管経路の変更を組み合わせることもあります
・工法が技術的に成立するかどうかと、いくら出せるかは、分けて考える必要があります
・組合がやるべきは専門家になることではなく、比べられる状態をつくることです
1. 給排水管はなぜ判断しにくいのか

大規模修繕というと外壁塗装や屋上防水を思い浮かべる方が多いと思います。しかし設備工事の会社から見て、判断がいちばん難しいのは給排水管です。理由は単純で、住民も理事も現物を見られないからです。
外壁ならタイルの浮きやひび割れを目で確かめられます。ところが配管は、劣化していることも、まだ使えることも住民の側からは分かりません。逆に言えば、見えないものを書面で見える状態にする手順さえ踏めば、判断は一気にやさしくなります。
2. 更新時期の目安は、更生19〜23年・取替30〜40年

国土交通省の長期修繕計画作成ガイドラインでは、計画期間を30年以上とし、その中に大規模修繕工事が2回含まれる期間以上を確保する考え方が示されています。外壁補修や防水などには12〜15年の参考周期が示されていますが、実際の周期は建物の仕様や劣化状況に応じて設定します。
同ガイドラインの参考周期では、屋内共用給水管と屋内共用雑排水管について、更生は19〜23年、取替は30〜40年とされています。ただしこれも交換期限ではありません。計画上の時期が近づいたら調査・診断を行い、その結果にもとづいて実施時期と工法を判断します。ガイドラインもおおむね5年ごとの計画見直しを示しています。
「計画に築35年と書いてあるから今年やる」ではなく、「計画では今年だが実際の管の状態はどうか」を確かめてから決める。順序が逆になると、まだ使える管を替えることも、限界を過ぎた管を放置することも起こります。長期修繕計画は診断書ではありません。
3. 主な選択肢は「更新」「更生」「部分補修・経過観察」

給排水管への対応には、主に次の選択肢があります。実際には、建物や配管の状態に応じて、部分更新や配管経路の変更を組み合わせることもあります。
更新(取替)
古い管を撤去して新しい管に入れ替えます。もっとも確実ですが、費用と工期は大きく、住戸内に立ち入る工事や内装の解体・復旧が発生する場合もあります。
更生(ライニング)
既設管を撤去せず、管内を洗浄・研磨などで前処理したうえで、樹脂等により内面を被覆し、機能の回復や延命を図る工法です。更新工事より工期や住戸内工事を抑えられる場合がありますが、管材、口径、継手、腐食や穴あきの状態によっては適用できません。工法ごとに想定耐用年数や保証内容も異なります。
部分補修・経過観察
漏水箇所の補修や部分的な取替で対応し、次回の計画修繕まで様子を見ます。積立金に制約がある場合の現実的な選択ですが、漏水事故のリスクを組合が引き受けることになり、点検の頻度と記録の残し方を決めるのが前提です。
4. 技術的な適否と、資金面の判断は分ける

工法の技術的な適否を判断する材料は、管材、口径、継手の構造、腐食や閉塞の状態、漏水履歴、調査結果、施工可能なスペースなどです。ここは建物の事実で決まります。
そのうえで、工事費、想定耐用年数、保証、断水期間、住戸内への立入り、修繕積立金の残高を踏まえ、実施時期や工事範囲を決めます。資金が足りないことを理由に、本来適用できない工法を選ぶことはできません。この一線を混ぜないことが大切です。
5. 判断材料をそろえる5つの手順

手順1 工事の判断より先に、調査結果を書面で受け取る
内視鏡調査や抜管調査の結果、写真、劣化度の判定を、報告書の形で受け取ってください。口頭の説明だけで数千万円の工事を決めない。調査と工事を別に発注する方法もあります。
手順2 相見積もりに「組合が自分で探した1社」を入れる
紹介された会社だけで揃えた見積もりは、比較の母集団そのものを他者に委ねています。1社でも組合が独自に探した会社を入れると、価格と工法の物差しが変わります。
手順3 見積もりの条件をそろえる
同じ工法を比較する場合は、管種、口径、規格、数量、継手、バルブ、仮設、撤去、内装復旧などの条件をそろえます。更新と更生など異なる工法を比較する場合は、それぞれの工事範囲、想定耐用年数、保証、断水期間、住民負担を一覧にして比較します。「一式」だけの見積書では、工事範囲も価格も検証できません。
手順4 初期費用ではなく、長期の費用と住民負担で比べる
更新と更生では、費用だけでなく想定耐用年数、保証、断水期間、住戸内への立入り、内装復旧の範囲が異なります。異なる工法は、将来の再工事まで含めた長期的な費用で比べてください。なお国土交通省の大規模修繕工事実態調査は、工事全体の概算水準を見る参考資料であり、給排水管工事単独の適正価格を判断できる資料ではありません。
手順5 選んだ理由を議事録に残す
理事は輪番で任期1〜2年。「なぜこの会社・この工法にしたのか」を文章で残すと、次の理事に判断の基準が引き継がれます。組合の記憶は、書いたものにしか残りません。
6. 共用部分と専有部分の境界を先に確認する
国土交通省のマンション標準管理規約では、給排水設備について、共用部分にあたる立て管と、専有部分にあたる枝管が接続して一体として機能するものと整理されています。ただし具体的な境界は、各マンションの管理規約、別表、設計図書によって異なります。
共用部分と専有部分の配管を管理組合が一体的に更新する場合は、管理規約にその根拠があるかを確認したうえで、長期修繕計画への位置付け、費用負担、住戸内への立入り、総会決議などの手続を整理する必要があります。工事が始まってからでは決められない事項です。
7. 私たちの対応範囲
リフォーム&増改築えさか(江坂設備工業株式会社)は、宮崎市で給排水・空調などの設備工事を手がけてきた会社です。マンション大規模修繕に伴う給排水設備工事に、施工会社の立場から携わってきました。
私たちは設計コンサルタントでも管理会社でもなく、施工する立場の会社です。
だからこそ申し上げたいのは、相見積もりの1社として声をかけてください、ということです。
他社に決まっても構いません。組合の側に比べる材料が増えることのほうが、私たちが1件受注することよりも大事だと考えています。
ご相談では、現地の状況、管理規約、設計図書、修繕履歴、漏水履歴などを確認し、検討すべき工法や追加調査の内容を整理してご説明します。配管内部の調査や試験が必要な場合は、その理由、方法、費用を事前にご説明します。
8. 専有部分のリフォームとの調整
築30年前後で共用部分の給排水管を更新するマンションでは、同じ時期に各住戸の水まわりも寿命を迎えていることがあります。共用部分の工事で断水や仮設が入るタイミングに合わせて専有部分も手を入れると、工事の重複や二度手間を避けられる場合があります。
専有部分のリフォームで先に確認していただきたいのが管理規約です。床材の遮音等級、給排水管のどこからが専有部分か、工事の届出と作業できる時間帯、共用部分にあたる窓やサッシの扱い。ここを外すと、着工後に工事を止めることになりかねません。
共用部分と専有部分を別々に発注する場合は、配管の接続位置、責任範囲、試運転、漏水時の対応などを事前に整理する必要があります。一体的に確認できる会社に相談すると、これらの調整を一本化しやすくなります。えさかは共用部分の設備工事と専有部分のリフォームの両方を手がけているため、規約の確認から一緒に進められます。
共用部分の設備工事も、各戸のリフォームも
相見積もりの1社として、まずはお声がけください。
ご相談、通常の現地確認、お見積りは無料です。内視鏡調査、抜管調査、試験などが必要な場合は、実施前に内容と費用をご説明します。
受付9:00〜17:00(12:00〜13:00は電話休止/日曜・祝日を除く)
まとめ
給排水管の判断で管理組合に求められるのは、専門家になることではありません。国の参考周期は更生19〜23年、取替30〜40年ですが、これは期限ではなく計画づくりの目安です。調査結果を書面で受け取る、相見積もりの1社を自分たちで探す、比較の条件をそろえる。この三つだけで、業者任せの意思決定は組合の意思決定に変わります。
免責
本記事は2026年8月時点の公的資料および一般的な実務にもとづく情報提供であり、個別の建物について診断や法的判断を示すものではありません。記載した修繕周期は国土交通省のガイドラインが示す参考値で交換期限ではなく、工法の適否は管材・口径・継手・劣化状況等により異なります。管理規約の解釈や工事範囲は、規約および専門家にご確認ください。
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